締結部品材料 5 種のうち空気中で疲労強度が最も高かった鋼が、海水を滴下すると最も低くなった:1983 年の NASA 委託報告、41L40 は 77% 低下、アロイ 718 は 4% だけ
ボルトの疲労強度を上げたいとき、まず考えるのはもっと強い材料に替えることです。1983 年 12 月の NASA 委託の試験報告には、この直感を海辺へそのまま持ち込めないことを示す一文があります。「41L40 shows the highest fatigue strength in air, but the lowest in seawater.」同じ種類の鋼が、空気中では試験した 5 種類の材料で疲労強度が最も高く、海水を滴下した試験では最も低くなり、76.9% 下がりました(報告書の要約では四捨五入して 77%)。同じ表のアロイ 718 は 4.3% しか下がっていません。この記事で扱うのは、疲労強度の数字は、環境、応力比、試験片の条件が書かれるまでは、同じ条件での材料比較としては扱えない、ということです。試験が行われた理由、試験の方法、5 種類の材料の結果、R = 0.6 のとき空気中の数字が何を表すか、表に出てこない試験片の数とばらつき、報告書自身の結論、最後にこの報告書から言えないこと、の順に見ていきます。読了まで約 9 分です。
ハワイの海辺で、24 本のスタッドのうち 1 本が破損した
1970 年代の終わり、米国の連邦風力エネルギー計画は、エネルギー省の資金と NASA Lewis 研究センターの管理のもとで、200 kW の水平軸試験風車を 4 基建てました。名称は MOD-0A です。 1978 年にニューメキシコ州 Clayton、1979 年にプエルトリコの Culebra とロードアイランド州の Block Island、1980 年にハワイ・オアフ島の Kahuku Point に設置されました。 報告書によると、1981 年 11 月 11 日ごろ、Kahuku Point の風車で 24 本あるブレード・ハブ間のスタッドのうち 1 本が破損しました。材料は AISI 41L40 高強度鋼です。 原因は腐食疲労と判定されました。通常の疲労荷重と、腐食性の海洋大気が同時に作用したという判断です。この判定は報告書が別の NASA 技術メモ(TM-83483)から引いたもので、4 基の設置場所と年は TM-83517 からの引用です。
報告書の図 2 に、このスタッドの位置が描かれています。MOD-0A のブレードは厚さ 1/8 インチのモミ単板を積層した木製で、長さは 60 フィートです。鋼製スタッドの一端はエポキシ樹脂でブレード根元の木材に埋め込まれ、もう一端はねじになっていてハブにつながります。 図に示された亀裂は、スタッドが木材から出てくる位置の近くです(当サイトが図を見て説明したもので、本文には折れた部位は書かれていません)。 現地の条件について、報告書は具体的です。空気中の塩化物が多く、露点が高い。スタッドの一部はハブのフェアリングに覆われていて雨が当たらず、付着した塩化物が洗い流されない。
この破損を受けて、NASA は LaQue 腐食技術センターに試験を委託しました。目的は二つで、腐食疲労が海洋環境での 41L40 締結部品の破損原因としてあり得ることを確かめること、そして代替候補の 3 合金の腐食疲労データを得ることです。 その成果が 1983 年 12 月の受託報告書 NASA CR-174677 で、著者は D. G. Tipton、書誌ページには 26 ページと記載されています。
試験の方法:海水を滴下し、R = 0.6 で 1,000 万回まで
材料は 5 種類です。41L40 は破損したスタッドの材料で、比較のために 4140 も入っています。報告書によると、41L40 は基本的に 4140 に鉛を加えて被削性を高めた成分の変種です。 代替候補の 3 合金は PH 13-8 Mo ステンレス鋼、アロイ 718、MP-35N で、腐食疲労強度が高いと見込まれたことが選定の理由です。 いずれも市販の 1/2 インチ棒材で、成分と熱処理は一般的な商業生産と、主要メーカーが高い疲労強度のために推奨する条件を代表しています。
試験片はボルトではありません。図 3 の試験片は全長 3.750 インチで、両端につかみ用の 1/2-13 のねじを切り、中央は直径 0.252 インチ(当サイトの換算で約 6.4 mm)、長さ 1 インチの細くした平行部です。 最終熱処理は機械加工の後に行い、加工による残留応力を避けています。平行部は試験直前に 320 番の研磨紙で研磨し、研磨痕はわざと軸方向にそろえました。周方向の研磨痕は軸疲労で応力集中を生み、早期破断とばらつきの増大につながるおそれがある、と報告書は説明しています。
試験は ASTM E466 に従う定振幅の軸疲労で、サーボ油圧試験機を荷重制御で動かし、20 Hz の正弦波で、破断するか 1,000 万回に達するまで続ける設定でした(表 IV には 1,000 万回を少し超えて止めた未破断の試験片もあります)。 条件は、MOD-0A のブレードスタッドが強風と高回転という極端な条件で運転されたときの NASA の応力解析から取られました。最も重要なのは応力比で、最小応力を最大応力で割った値を 0.6 に固定しています。
環境は二つです。空気は比較の基準で、海水のほうは 30 °C の天然海水を水平に置いた試験片に滴下し、報告書はこれを現地環境の「保守的な近似」としています。 乾いてしまうため、平行部の両側の縁には飽和した海塩が付き、中央には薄い海水の層がありました。試験片の両端にはゴムワッシャーを付け、海水がアロイ 625 製のねじ付きつかみ具に触れて電食が起きないようにしています。
5 種類の材料、二つの環境で、順位が大きく変わる
報告書は各データを log(S − Se) = m·log(N) + b という回帰式に当てはめています。S は平均応力、Se は耐久限度に似た定数です。この式から 1,000 万回に対応する平均応力を求め、疲労強度として表 V に載せています。 下の表は表 V と表 III の引張特性を並べたものです。
| 材料 | 0.2% 耐力/引張強さ、ksi | 空気中、ksi | 海水中、ksi | 低下率 |
|---|---|---|---|---|
| AISI 41L40 | 207/216 | 172.0(約 1,186 MPa) | 39.7(約 274 MPa) | 76.9% |
| AISI 4140 | 230/236 | 150.0(約 1,034 MPa) | 42.5(約 293 MPa) | 71.7% |
| PH 13-8 Mo ステンレス鋼 | 212/219 | 136.9(約 944 MPa) | 67.5(約 465 MPa) | 50.7% |
| アロイ 718 | 210/238 | 135.8(約 936 MPa) | 130.0(約 896 MPa) | 4.3% |
| MP-35N | 288/303 | 146.7(約 1,011 MPa) | 124.1(約 856 MPa) | 15.4% |
空気中の列では 41L40 が最も高く、残りの 4 種類は 135.8 から 150.0 ksi の間にあります。海水中の列では順位が大きく変わります。41L40 と 4140 は 40 ksi 前後まで下がり、PH 13-8 Mo はおよそ半分になり、アロイ 718 は 4.3%、MP-35N は 15.4% の低下です。 報告書は、MP-35N の海水中の疲労強度は PH 13-8 Mo のほぼ 2 倍、41L40 の 3 倍(当サイトが表から計算すると約 1.84 倍と 3.13 倍)で、アロイ 718 が 5 種類で最も高いと書いています。
言い換えると、この試験では、空気中の疲労の順位をそのまま海水に当てはめることはできませんでした。41L40 と 4140 は成分が近く熱処理も同じ鋼で、海水中の結果も近い値です。 高合金の 3 種類はそれぞれ違い、PH 13-8 Mo ステンレス鋼は半分に下がり、ニッケル基のアロイ 718 とコバルト・ニッケル基の MP-35N の低下はずっと小さい値です。ここには「強度が高いほどよい」「低いほどよい」という規則はなく、報告書もそうした規則は示していません。
報告書は外部のデータとも比べています。AISI 4130 鋼は R = −1(完全両振り)で、腐食疲労強度が空気中より 68% 低かったというものです(Fuchs と Stephens の Metal Fatigue in Engineering を引用)。 報告書はこれを 41L40、4140 の結果と整合するとしています。応力比が違うので、この数字は傾向として見るだけで、表の数字と同列には並べられません。
R = 0.6 では、41L40 の空気中の公称最大応力が引張強さに近い
表の「疲労強度」は平均応力を指します。よく使われるのは応力振幅のほうで、R = 0.6 では両者に 4 倍の差があり、その関係は定義から直接導けます(当サイトの換算)。最小応力は最大の 0.6 倍なので、平均応力は最大の 0.8 倍です。 したがって最大応力は平均の 1.25 倍、応力振幅は平均の 0.25 倍にすぎません。
41L40 の数字を入れてみます。空気中の平均 172 ksi では、最大応力は約 215 ksi、応力振幅は約 43 ksi です。一方、表 III の引張強さは 216 ksi です。 つまり表 V から換算すると、41L40 の空気中 1,000 万回に対応する公称最大応力は静的な引張強さに近く、表 III の 0.2% 耐力 207 ksi も上回っています。応力振幅は約 43 ksi(山から谷までは 86 ksi)です。これは公称値の比較にすぎず、局部応力や破壊のメカニズムの判断には広げられません。 海水中では平均 39.7 ksi、最大約 49.6 ksi、応力振幅は約 9.9 ksi(約 68 MPa)です。
同じ換算で 5 種類を見ると、空気中の最大応力と引張強さの比は、41L40 が約 1.00、4140 が約 0.79、PH 13-8 Mo が約 0.78、アロイ 718 が約 0.71、MP-35N が約 0.61 です(当サイトの換算)。 1 に近いのは 41L40 だけで、ほかは 0.61 から 0.79 の間です。この比だけで、どの材料の疲労強度が静的強度に支配されているかは判断できません。確かなのは別のことで、海水中の疲労の順位は引張強さの順位と合わず、5 種類の材料の環境による低下率はこの試験でそれぞれ異なりました。 報告書はこの角度からは分析しておらず、この節の比はすべて当サイトの換算です。
報告書は別に、試験方法の節で、設計用の疲労データは普通は空気中で作られ、応力比 0.6 付近や海洋環境のデータは少ない、と指摘しています。 繰返し荷重が高い予張力(軸力)の上に重なると、ボルトは高応力比の状態になり得ます。〈「疲労限度」は試験の取り決めであって、約束ではありません〉で述べたとおり、疲労の数字は応力比を伴って初めて完全になります。
表 V に出てこないもの:59 本の試験片と、ねじで折れた 5 本
表 V は 1 マスに数字が一つです。その裏に何本の試験片があるかは表 IV を見ないとわかりません。当サイトが表 IV を数えたところ、5 種類で合計 59 本で、41L40 と 4140 が各 13 本、PH 13-8 Mo が 12 本、アロイ 718 が 11 本、MP-35N が 10 本でした。 材料と環境の組み合わせごとには 4 本から 8 本しかなく、ねじで折れて除外された試験片を引くと各組 4 件から 6 件で、その中には 1,000 万回まで折れずに取り外された記録(表では NF)も含まれます。報告書は、未破断の記録を回帰でどう扱ったかを説明していません。
何本かの位置がよく物語っています。海水中の PH 13-8 Mo では、70 ksi の 1 本が 333 万回で、100 ksi の 1 本が 91 万回で折れましたが、80 ksi と 90 ksi の 2 本はどちらも折れずに試験を終えました。 空気中のアロイ 718 では、145 ksi の 1 本が折れず、140 ksi と 137.5 ksi の 2 本がかえって折れています。同じ組の記録にばらつきがあることを示していますが、報告書は各点の違いを説明していません。当サイトの一般的な読み方としては、1 マスに数本しかないと回帰で得た一つの数字はその数本の影響を受けやすい、と言えますが、報告書はそうした感度の分析はしていません。 報告書は当てはまりの良さを相関係数で示しており、多くは 0.92 以上、空気中の 4140 は 0.902 です。
小さな食い違いも一つあります。41L40 の海水中の回帰式は log(S − 40) = −3.297 log(N) + 22.216 で、当サイトが N = 1,000 万を代入すると約 40.14 ksi になりますが、表 V には 39.7 とあります。 この式は Se = 40 なので、印刷された式のままでは 40 未満の値は出てきません。報告書はこの差を説明しておらず、本ページは表 V の値をそのまま使い、原因は推定しません。どちらの値でも、41L40 が海水中で最も低く、低下率が 7 割を超えるという判断は変わりません。
いちばん覚えておくべきなのは別の点です。報告書によると、何本かの試験片は平行部ではなく両端の機械加工したねじで折れました。降伏強さに対して応力が高いことと、ねじの切欠きが鋭いことが理由で、これらは解析から外されています。 当サイトが表 IV で数えると FT(ねじの切欠きで破断)は 5 本で、41L40 が 2 本、4140 が 2 本、アロイ 718 が 1 本、すべて空気中でした。 つまり表 V の数字は、研磨した平滑な平行部から得たもので、ねじという切欠きは意図的に外されています。実際のスタッドはねじで力を伝えますが、このデータはねじ底の海水中でのふるまいを測っていません。
報告書自身の結論と、報告書が踏み出さなかった一歩
冒頭の直感、つまり強い材料に替えるという考えに戻ります。報告書の結論は三段に分かれます。41L40 と 4140 は海洋環境での腐食疲労に「extremely susceptible」で、疲労強度は乾燥空気より 70% 以上下がり得て、高強度鋼の利点がすべて失われることもある。 PH 13-8 Mo はこの 2 種類よりはよいものの、海水によって疲労強度が半分以上下がり得る。試験では 1 本の試験片に孔食が見られ、走査電子顕微鏡の写真では亀裂が孔食から始まった可能性が示されたため、海水中の重要な腐食疲労用途では「extreme caution」が必要だとしています。アロイ 718 と MP-35N は海水中の腐食疲労に「very good resistance」を示し、718 の海水中の腐食疲労特性は空気中の疲労特性にきわめて近い、というものです。
孔食の部分は、この試験で見たものとそうでないものを分けて読む必要があります。PH 13-8 Mo の孔食は試験での観察で、亀裂が孔食から始まった可能性は著者が走査電子顕微鏡の写真から判断したものです。MP-35N は約 9% のモリブデンを含みます(表 II では 9.39%)。しかし「MP-35N は海水中で孔食を起こしやすいとは考えられていない」「アロイ 718 は通常の海水中で孔食を起こしやすいとは考えられていない」という二つの判断は、文献(Fink と Boyd 1970 など)を引いた記述で、この試験で別に確かめたものではありません。報告書は 718 にすき間腐食の感受性があるという報告にも触れています。
結論の最後は、まず一般的な判断として、高い応力比は腐食疲労強度をさらに下げると述べ、続いて設計上の提言として、腐食環境で使う部品の疲労設計にはその腐食環境で得た疲労データを含めるべきだとしています。 注意したいのは、この試験は R = 0.6 の一つの応力比しか行っていないことです。「高い応力比がさらに下げる」は報告書の記述(「As expected」と書かれています)で、このデータで比較して得たものではありません。
報告書が踏み出さなかった一歩は、MOD-0A が最終的に何に替えたかを示すことです。3 合金は代替のために試験したとあるだけで、採用の結果は書かれておらず、コスト、供給、ハブの鋼部品と接したときの電食の問題も比較していません。 この表を「海辺なら 718」と読むのは、報告書が言っていないことです。
見積りをする人や疲労データを審査する人に向けて、当サイトがこの報告書から引き出した質問は、少なくとも次の四つです。その疲労の数字はどんな環境で測ったのか。応力比はいくつか。平滑試験片か、ボルト全体か、ねじを含むのか。 条件ごとに何本の試験片があり、何回で打ち切ったのか。こうした条件が欠けていれば、二つの疲労の数字を同じ条件での性能の優劣としてそのまま扱うことはできません。これは当サイトの読み方で、報告書の提言ではありません。
この報告書から言えないこと
これは 1983 年の、一つの試験所の一つの試験計画の結果です。5 種類の材料はそれぞれ一つの溶解番号と表 I の一組の熱処理で、応力比も周波数も海水滴下の方法も一つずつです。表 IV は 1 マスあたり 4 件から 8 件、ねじで折れた試験片を除くと 4 件から 6 件で、未破断の記録も含みます。 設計許容値ではなく、特定のサイズのボルトの寿命に換算することもできません。試験周波数 20 Hz と実際の風車の荷重サイクルとの違い、周波数が腐食疲労の結果を変えるかどうかを報告書は論じておらず、本ページも推論しません。 報告書にはめっきや塗装の記載がなく、試験片の防食処理の比較もなく、水素脆化のメカニズムや材料の組み合わせによる電食の専用試験もしていません。現地のスタッドのサイズ、予張力(軸力)、正確な破断位置について、この報告書には模式図が一枚あるだけです。 本文中の MPa、最大応力、応力振幅、比、試験片の本数は、いずれも当サイトが報告書の表から換算または数えたもので、報告書に載っている数字ではありません。本ページはどの材料も推奨せず、当サイトが疲労試験を行ったことを示すものでもありません。
この記事は手順 5、表面処理を扱います。全体の順序は相手材、ねじ、頭部、駆動部、表面処理、書類で、これを崩すと微調整ではなく手直しになる理由はねじの決め方にあります。
よくある質問
海辺でステンレスのボルトを使えば、腐食疲労の心配はいりませんか?
この報告書のデータはそうは言っていません。PH 13-8 Mo は析出硬化系ステンレス鋼で、R = 0.6、海水滴下の試験では、1,000 万回の疲労強度が空気中の 136.9 ksi から 67.5 ksi に下がり、50.7% 低下しました。1 本の試験片には孔食が見られ、亀裂が孔食から始まった可能性があります。報告書は海水中の重要な腐食疲労用途では特に注意するよう勧めています。ただし一つのステンレス鋼、一つの試験条件の結果で、すべてのステンレス鋼には広げられません。
表の低下率を、設計の低減係数としてそのまま使えますか?
使えません。1983 年の一つの試験計画による平滑試験片の結果で、材料と環境の組み合わせごとに 4 件から 8 件しかなく、ねじで折れた試験片を除くと 4 件から 6 件で、未破断の記録も含みます。条件も R = 0.6、20 Hz の一つだけです。報告書自身の提言は、腐食環境での疲労設計にはその腐食環境で得た疲労データを含めるべきだ、というものです。
空気中で最も強かった 41L40 が、なぜ海水中では最も弱くなったのですか?
報告書はこの順位の変化を記録していますが、一つのメカニズムで説明してはいません。当サイトが表 V と R = 0.6 から換算すると、41L40 の空気中の平均応力 172 ksi は公称最大応力約 215 ksi にあたり、表 III の引張強さ 216 ksi に近くなります。ただしこれは数値の比較にすぎず、疲労強度が静的強度に支配されているとは言えません。確かなのは、この試験で 41L40 も成分の近い 4140 も海水中で 7 割以上下がったことで、空気中の順位はそのまま海水には当てはめられません。
亜鉛めっきや塗装で、海辺のボルトの腐食疲労は防げますか?
この報告書では答えられません。報告書は亜鉛めっきや塗装を比較しておらず、水素脆化のメカニズムや材料の組み合わせによる電食の専用試験もしていません。答えるには、同じ環境、同じ応力比で、めっき付きの試験片か実際のボルトを使った疲労データが必要です。
参考資料
- D. G. Tipton, LaQue Center for Corrosion Technology(1983)—— Corrosion Fatigue of High Strength Fastener Materials in Seawater、NASA CR-174677/DOE/NASA/0337-1
- 「疲労限度」は試験の取り決めであって、約束ではありません
- 回収した切欠きボルト 11 本中 10 本は破断前 3 日以内に雨:暴露中に折れた 1700 MPa 級ボルトの水素は腐食から、出荷前のベーキングでは除けない
- 304 ステンレスボルトはナットに隠れたねじ山から傷む:すき間の中は pH 3〜4
本ページの主な根拠は NASA CR-174677 です。MOD-0A の設置場所と年は報告書が NASA TM-83517 から、破損の記述と原因の判定は NASA TM-83483 から引いたもので、本ページはこの二つを別に確認していません。MPa への換算、公称最大応力と応力振幅、最大応力と引張強さの比、試験片の本数は当サイトが報告書の表から換算または数えたもので、1,000 万回での代入値は報告書本文に印刷された回帰式から計算しました。PH 13-8 Mo の孔食と、そこから亀裂が始まった可能性は、この試験での観察と著者の判断です。MP-35N とアロイ 718 の耐孔食の判断は報告書が文献から引いたものです。引き出した質問は当サイトの読み方で、報告書の提言ではありません。
お問い合わせ
ボルトやねじを海辺、振動、繰返し荷重のかかる場所で使う場合は、お見積りの際に使用環境、荷重の種類、必要な書類や試験条件をお知らせください。その条件に合わせて選択肢をご案内します。材料と疲労の検証の要求は、設計を担当する技術者が使用条件と適用される規格に基づいて確認する必要があります。
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