ねじ製品カタログ

品目で分けています。それぞれのページに書いてあるのはどういうときに選ぶかと、 どこで壊れることが多いかです。仕様表はどこにでもありますが、この二つはあまり書かれていません。

M6 以下をお探しでしたら、まず極小ねじのページへ。 M1.0 から M5.0 まで、そしてこのサイズ帯でしか出てこない四つの制約をまとめています。

精密・電子Precision & Electronics

主力です。量産範囲は M1.0–M5.0。電子機器、光学、計測器、精密機構に使われています。

建築・一般Construction & General

同じように対応しますが、サイズ帯は M4 以上が中心になります。この系統の少量や標準品でしたら、流通の在庫のほうが早いことが多くあります。

品目に共通する仕様

どの品目でも出てくる選択肢です。

長さの測り方

ねじの長さの測り方は頭部形状によって変わります。見積もりと受入でいちばん取り違えが起きるところです。同じ「10mm」でも、皿となべでは頭の厚みぶん違います。

規則は一つだけです。頭が相手材に沈む形状は全長を測り、表に残る形状は首下を測ります。

頭部形状三種の長さ基準の比較。皿は全長、丸皿は円すい部と丸みの境目まで、なべは首下
赤い線が基準です。頭が相手材に沈む形状は全長、表に残る形状は首下で測ります。
頭部形状別の長さの基準
頭部形状基準理由
全長頭が皿もみに沈んで面と同じ高さになるので、頭も長さに入る
丸皿頭部径までの全長円すい部は沈み、丸みは表に残る。両者の境目まで測る
なべ首下頭が丸ごと表に残る
ボタン首下同上
六角・六角ワッシャーヘッド首下同上
六角穴付き首下同上

材質

強度区分も材質記号も規格が決めている内容です。ここに書くのはそれぞれがどういう場面に向くかのほうです。

  • 低炭素鋼C1008 – C1022

    一般用途の既定の材質です。いちばん安く、強さは冷間加工と表面処理で補います。熱処理をしない場合の強度区分はおおよそ 4.8 です。

  • 中炭素鋼C1035 – C1045

    熱処理ができます。タッピン、ドリルねじ、ボード用ねじは相手材を削るための硬さが要るので、多くはこの系統を焼入焼戻しします。

  • 合金鋼SCM435 / 10B21

    高強度ねじの材質です。強度区分 8.8、10.9、12.9 はここから出てきます。強いほど水素ぜい化に弱くなるので、表面処理の指定に注意が要ります。

  • ステンレス SUS304A2

    いちばんよく使われるステンレスの締結部品です。通常の屋外や室内の湿気には十分もちます。熱処理で硬化できないので、ドリルねじはつくれません。

  • ステンレス SUS316A4

    304 にモリブデンを 2–3% 足したもので、塩化物による孔食に強くなります。海沿い、化学、プール、凍結防止剤の環境で必要になるもので、一般環境で使うのは過剰です。

  • ステンレス SUS410マルテンサイト系

    熱処理で硬化できるので、ステンレスのタッピンねじやドリルねじはたいていこれです。引き換えに耐食性は 304 よりはっきり落ちます。

  • 黄銅

    導電、非磁性、外観のために使います。強さは低いので、荷重のかかる場所には使いません。

  • アルミニウム

    軽く、非磁性です。強さが低く、鋼と接触すると異種金属接触腐食が起きます。

  • チタン

    比強度が高く、耐食性があり、非磁性で、生体適合性もあります。制約になるのは価格です。

表面処理

表面処理は三つを同時に見て決めます。防食の力寸法への影響、 そして水素ぜい化を招くかどうかです。

水素ぜい化:強度区分 10.9 以上(硬さでいえばおおよそ HRC 39 以上)のねじは、 酸洗いや電気めっきのような電解の工程を通ると鋼の内部に水素が入り、 引張がかかった状態で遅れて破断することがあります。取り付けた時点では何ともなく、 数時間から数日たってから折れます。

対策は二つです。めっき後に速やかにベーキングするか、 最初から電解を伴わない亜鉛アルミフレーク皮膜(ジオメット、ダクロ)を選ぶかです。 高強度ねじの表面処理を指定するときは、この項目を購買仕様に書き込んでください。

  • 電気亜鉛めっき(三価クロメート)trivalent

    いちばん一般的な防錆処理です。安く、室内と通常の屋外で使えます。六価クロムは法規制で退いたので、いま「亜鉛めっき」といえばたいてい三価を指します。

  • 溶融亜鉛めっきHDG

    めっき層がずっと厚く、屋外や腐食環境で使います。ねじ山が厚みぶん埋まるので、相手のナットはオーバータップにするのがふつうです。

  • ジオメット・ダクロ亜鉛アルミフレーク

    耐食性は電気亜鉛めっきよりはるかに優れ、しかも電解を伴わないので水素ぜい化の心配がありません。10.9 以上の高強度ねじでよく選ばれます。

  • 黒染め(四三酸化鉄皮膜)black oxide

    寸法がほとんど増えず、つや消しの黒になります。防錆力は限られており、乾いた環境か、油を併用する場合に限られます

  • ニッケルめっき・クロムめっき

    外観と硬さのために使います。防錆はめっき厚と下地しだいです。

  • りん酸塩皮膜(パーカー)phosphate

    塗装や油の下地として使うことが多く、ボード用ねじにも使われます。単独では防錆力が弱くなります。

めっきがねじ公差をどう食うか、そして M1–M1.4 の特例(英語)→

駆動部

駆動部を選び違えたときの代償は、たいてい「締まらない」ではなくカムアウトです。 自動締結ラインではロット単位の不良になります。

すりわりの側面線図
すりわり
十字穴(フィリップス)の側面線図
十字穴(フィリップス)
ポジドライブの側面線図
ポジドライブ
六角穴の側面線図
六角穴
ヘクサロビュラの側面線図
ヘクサロビュラ
四角穴(ロバートソン)の側面線図
四角穴(ロバートソン)
六角(頭の外側)の側面線図
六角(頭の外側)
  • 十字穴(フィリップス)H 形

    いちばん普及しています。一定のトルクを超えるとビットが浮き上がって抜ける(カムアウトする)ように設計されており、手締めの時代には保護でしたが、自動締結ラインでは短所になります。

  • ポジドライブZ 形

    見た目はフィリップスに似ていますが、リセスの中に細い線が四本余分に入っています。抜けにくく、より大きなトルクを伝えられます。ビットはフィリップスと共用できません。

  • すりわりslotted

    ビットが溝から滑り出して相手を傷つけやすく、トルクの伝わりもよくありません。外観の要求か既存品との互換以外では、新規設計では勧められません。

  • 六角穴hex socket

    トルクがよく伝わり、工具も安く手に入ります。穴に切りくずがたまりやすく、六つの角に力が集まるので、締めすぎると角が丸まります。

  • ヘクサロビュラ(トルクス)TX / T 形

    六つの葉の接触面が広く、ほとんど抜けず、高いトルクを伝えられます。工具も長もちします。自動締結と高トルクの場面での第一候補になります。

  • 六角(頭の外側)hex head

    ソケットで回すのでトルクは最大になります。工具が入る横の空間が要ります。

  • 四角穴(ロバートソン)

    ビットにねじが乗るので片手で作業できます。北米の木工でよく使われます。

お問い合わせ

品目、サイズ、材質、表面処理、年間使用量、用途をお知らせいただければ、可否と納期をご返答します。 図面か現物があるといちばん早く進みます。実物に対して見積もるほうが、仕様表を往復して推測するより手間が少なくて済みます。

量産範囲 M1.0 – M5.0、標準締結部品は M16 まで。最小ロットは 10,000 本から、製品により異なります。

sales@tigerfasteners.com

LINE 公式アカウント @WEISHIUN でも受け付けています