硬さの制約は取付方式に属し、部品に属さない

読了目安 6 分。セルフクリンチングを扱った当サイトのページは、本物の行き止まりで終わりました。板はファスナーより軟らかくなければならず、オールステンレスの組合せはその試験に落ち、落ちない合金は「なぜステンレスを選んだのか」によって失格になる。あの結論は正しく、そして見た目より狭い。あの硬さの窓は取付方式の一つに属しており、方式は三つあります。

前のページが止まった場所

セルフクリンチングのファスナーは板に保持されます。素の丸穴に圧入され、板の材料が アンダーカットへ流れる。すべてはそこから来ており、当サイトが 最後まで追った制約も そこから来ます。板は二つのうち軟らかいほうでなければならず、したがってファスナーの材質が 「入れてよい板」の上限を決めます。

あのページは正直で、そして役に立たない場所で終わりました。ステンレス板については カタログに答えがないかもしれない、と。問わなかったのは、その制約がセルフクリンチングの 性質なのか、脱落防止ねじという分類の性質なのか、です。前者です。

三つの取付方式、板を変形させるのはそのうち一つだけ

脱落防止ねじ——カバーを外したときに機器の中へ落ちないよう、板に永久に保持されたねじ ——は、何らかの方法で板に取り付けられた保持部品によって留められます。この分類を扱う 業界記事は、その取り付け方を三つに分けています。

方式変形するもの帰結
セルフクリンチング板がファスナーより軟らかいこと
フレア式リテーナー硬さの差を要しない
フロート/フレア式リテーナー、座金の上で上に加え、位置ずれ吸収のフロート

真ん中の列がこの記事のすべてです。セルフクリンチングは板に流れることを求めるので、板は 流れられなければなりません。フレアはかわりにリテーナーの端を潰し、リテーナーは供給者が 管理する部品です。板に求められるのは、穴があることだけです。

この三つは一般的な分け方であって、完全な産業分類ではありません。この分類がふつうどう 記述されるかであって、誰かが完全性を認証した一覧ではありません。

「脱落防止」は落ちないことであって、ゆるまないことではない

この語は多くを担っており、はっきりさせる価値があります。一つの性質を名づけているのに、 人は二つを聞き取るからです。脱落防止ねじは板に保持されます。完全に緩めても、機器の中へ 落ちずカバーとともに残る。主張はそれで全部です。

ねじが締まったままでいることについては何も言っていません。相互確認は Howmet のパネル ファスナーのトラブルシューティング資料を指し示し、そこには脱落防止ねじ組立てが振動下で 相手部品から戻り、相手ねじから完全に外れうること、それにはロックワッシャーや セルフロッキングナットプレートが答えだと書かれています。当サイトはそのページを自分では 読んでおらず、手がかりとして報告します。ただしそこで引かれている線は、この語が 見落とさせがちなものです。板に保持されることと、ゆるみに抵抗することは別の機構であり、 前者を買っても後者は買えません。

同じ確認は保持そのものが失われる経路も見つけました。穴が大きすぎる、板が硬すぎるか 薄すぎてかしめが不完全になる、押しすぎがかえって保持力を下げる、座ぐりや工具の同軸度が 違ってフレアがそもそも形成されない、露出したスプリットリテーナーリングが外れる。 つまり脱落防止は正しく取り付けた後の機能であって、箱に入って届く性質ではありません。

出典が実際に主張していること

議論を支えるのは二文で、どちらも言い換えではなく原文どおりに読む価値があります。

脱落防止ねじ付きのフレア式パネルファスナーは、事実上あらゆる硬さの薄い材料に対して 指定できる。

フロート/フレア式のファスナーは、板の硬さにかかわらず、あらゆる薄い板材料 (プリント基板を含む)に取り付けられる。

一つ目の「事実上」と、二つ目の括弧に注意してください。プリント基板を名指しするのは 有用です。それはそもそも金属ではないからで、積層板で成立する取付方式が、基材が何かへ 流れ込むことに依存していないのは明らかです。

これらは「ある製品群が何をするものと位置づけられているか」の記述であり、メーカーの データシートでも規格でもなく、業界記事として公表されたものです。当サイトが普段依拠する 出典より弱く、本ページが仕様ではなく方向を述べる理由がそこにあります。

板厚の数字と、合わない数字

その主張の傍らに二つの数字があります。一方は綺麗に換算でき、他方はできません。 どちらも電卓一つで確かめられます。

印刷されている値インチ × 25.4結果
0.036 in.(0.92 mm)0.914一致
0.81 in.(2.06 mm)20.574不一致
0.081 in.(2.06 mm)2.057一致

一つ目は、あるセルフクリンチング式脱落防止ねじ組立ての最小板厚として挙げられた 0.036 インチ、0.92 ミリです。換算が成り立つので、その数字の両半は同じことを 言っています。

二つ目はフロート/フレア式が取付穴内で持つフロート量で、0.81 インチ (2.06 ミリ)と印刷されています。それらは同じ長さではありません。10 分の 8 インチは 20 ミリを超え、パネルファスナーのフロート量としては相当なものです。小数点を一桁動かすと 0.081 インチは 2.057 ミリとなり、印刷された精度でメートル値と一致します。 当サイトは出典の意図を知っていると主張しません。二つの半分が食い違い、一つの読み方だけが それらを一致させる、と述べています。0.081 も分類の代表値ではありません。相互確認は ブランド間の実際の範囲をおよそ 0.060 〜 0.090 インチに置いており、業界共通値はありません。

二つの単位で到着する数字にはこの検査をする価値があります。二重単位の数字はそれ自体が 検証であり、使うのに掛け算一回で済みます。

これが前の結論の何を変えるか

ステンレスの問題は消えません。移動します。ファスナーがセルフクリンチングでなければ ならないなら——背面に突起を許さない設計だから、あるいは 製造ラインが それを取り付けるから——硬さの上限は本物で、前ページの結末も成立します。変わるのは、 それがその取付方式を選んだことの帰結であり、取付方式は所与ではなく決定だという点です。

仕様が選択肢を使い果たしたとき、この再定義こそが役に立つ部分です。問うべきは 「どの部品が要求を満たすか」だけではなく、「この要求が背負う制約のうち、どれが部品の 分類から来て、どれがもっと前に静かに下された選択から来たのか」です。同じ動きは スタッドとボルトの論争にも 現れます。あちらでは二つの問いが一語に押し込められていました。

このページが確定していないこと

  • 主たる出典は業界記事です。三つの取付方式、引用した二文、二つの数字は すべて一つの業界刊行物からで、メーカーの技術文書でも規格でもありません。この連載の これまでの各ページはより強いものに立っており、その差はならさずここに書きます。
  • 「あらゆる硬さ」は位置づけであって保証ではありません。一つ目の引用は 「事実上あらゆる硬さの薄い材料」と述べています。製品群が何のためのものかの記述であり、 特定の板についての約束ではなく、試験データも添えられていません。
  • 0.92 ミリは一つの型であって分類ではありません。出典はその最小値を 「ある基本型の脱落防止ねじ組立て」に帰しています。セルフクリンチング全般に当てはまるとは 書いておらず、フレア式の公表された最小板厚は見つけていません。
  • フロート量の食い違いを解決していません。0.81 インチと 2.06 ミリが 別の長さであること、0.081 インチが両者を一致させることは示せます。出典がどちらの つもりだったかは出典に聞く問いです。
  • この分類の一部には規格があり、当サイトはその一つも読んでいません。 相互確認によれば、軍用および航空宇宙の脱落防止ねじは NAS と MS の仕様に覆われ、一方で 商用のばね式組立ての板厚、リテーナー、フロート、取付工具、性能はメーカーカタログが 定めています。したがって「規格がない」も誤りで、「規格が管理している」も誤りです。 どちらが当てはまるかは、その部品がどの市場のものかによります。

この記事は六つの手順のどれか一つには収まりません。手順をまたいで出てくるか、組み付けたあとに出てくる話です。ここに行き着く判断がどこで下されているかはねじの決め方にまとめてあります。

よくある質問

脱落防止ねじは必ず軟らかい板を必要としますか。

いいえ。その要件はセルフクリンチングの取付方式に属します。板の材料がアンダーカットへ押し出されるため、板はファスナーより軟らかい必要があります。フレア式とフロート/フレア式は板ではなくリテーナーを変形させ、この分類の業界記事はそれらを任意の硬さの薄い材料に使えると記述しています。

フレア式とフロート/フレア式の違いは。

どちらも板ではなくリテーナーの端を変形させます。フロート版は座金の上でそれを変形させるため、組立てが取付穴内でわずかに動けて、相手ねじとの位置ずれを吸収できます。そのフロート量は最大 2.06 ミリと引用されていますが、傍らに印刷されたインチ値はその値に換算されません。

脱落防止ねじの最小板厚は。

公表された数字の一つは 0.036 インチ、0.92 ミリで、出典はそれを分類全体ではなく、ある基本型のセルフクリンチング式組立てに帰しています。換算は合っています。フレア式の公表された最小板厚は見つけていません。

脱落防止ねじはプリント基板に取り付けられますか。

フロート/フレア式は、板の硬さにかかわらずプリント基板を含む任意の薄い板材料に取り付けられると記述されています。機構とも整合します。変形するのがリテーナーなら、基材は流れることを求められないので、金属である必要がありません。

「脱落防止」はゆるまないという意味ですか。

いいえ。脱落防止とはねじが板に保持されることで、完全に緩めても機器の中へ落ちないという意味です。相互確認は Howmet の資料を指し示し、そこにはこの組立てが振動下で相手部品から戻り、相手ねじから完全に外れうること、ロックワッシャーやセルフロッキングナットプレートを併用すべきことが書かれています。当サイトはそのページを自分では読んでいません。板に保持されることとゆるみに抵抗することは別の機構で、前者を買っても後者は買えません。

これはセルフクリンチングの硬さ制約のページと矛盾しますか。

矛盾ではなく、限定です。あちらは「変形するのが板であるとき」に何が起きるかの話で、取付方式がセルフクリンチングである限り結論は成立します。本ページが加えるのは、取付方式それ自体が選択だということ。したがってその経路で当たる硬さの上限は、選択の帰結であって脱落防止ねじの性質ではありません。

参考資料

本ページは単一の業界刊行物に立っており、これは本連載の他のページが用いたメーカーハンドブックやベンダー技術ガイドより弱い基盤です。仕様ではなく方向を論じる理由がそこにあります。三つの取付方式、引用した二文、二つの寸法数値はすべてその一つの出典によります。算術は当サイトのもので再現できます。0.036 × 25.4 = 0.914 なので傍らの 0.92 mm は一致します。0.81 × 25.4 = 20.574 で、傍らの 2.06 mm とは異なり、0.081 × 25.4 = 2.057 が一致します。フロート量の両半が食い違うこと、そして一つの読み方がそれを一致させることを報告しますが、出典の意図を知っているとは主張しません。本ページではメーカーのデータシートを読んでおらず、規格も参照していないため、脱落防止ねじが公表規格に覆われているかは未確定のままです。

お問い合わせ

保守時にカバーを外す必要があり、機器の中へ何も落としてはならないのであれば、早めに お知らせいただきたいのは二つです。板が何でできているか、そして背面に突起を許すか。 この二つが取付方式を選び、取付方式が受け継ぐ制約を決めます。

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