ねじゲージに合格しても、有効径が公差内とは限らない:米国連邦規格 FED-STD-H28/20B はねじの受入れを三つの方式に分け、System 21 の止まりゲージは最小実体側を「ある程度」しか管理しないと書いている

ねじの受入れでいちばん見慣れているのは、通り・止まりの一対のゲージです。通りが入り、止まりが受入れ規則どおり止まれば(止まり側の条件は一律に「まったくねじ込めないこと」ではありません)そのねじゲージ検査は合格で、この固定式の一対は数字を一つも返しません。ところが米国連邦規格 FED-STD-H28/20B はねじの受入れを System 21、22、23 の三つの方式に分け、System 21 については、リード、フランク角、テーパ、真円度のばらつきが小さい場合に、止まりゲージが最小実体寸法限界を「ある程度」(some control)管理すると書いています。この記事は 1994 年 3 月 10 日に発行されたこの規格の全文(30 ページのスキャン)と、同年 12 月の変更通知第 1 号を読み、五つの問いに答えます。三つの方式はそれぞれ何を管理するのか、「ある程度」を数字に置くとどういうことか、規格はどんな製品にどの方式を勧めているのか、争いになったときどのゲージが決めるのか、そして方式番号を図面にどう書くのか。最後の節には、この規格からは分からないことを並べました。読了まで約 11 分。

側面から見た模式図。横向きの六角ボルトのねじ部が、断面として模式的に描かれたねじリングゲージを貫通し、面取りされた先端がゲージの右側に出ている。目盛り、指針、測定値は描かれていない。

決めているのは「どう合否を判定するか」

ねじの公差クラス、たとえば 1/4-28 UNF-3A の 3A は、寸法がどこに収まってよいかを示します。しかし、その範囲に収まっているかどうかをどの道具で、どの特性を測って判断するかは示していません。 FED-STD-H28/20B が答えているのは後者の問いです。表題は「UN、UNR、UNJ、M、MJ ねじの受入れ可否の検査方法」で、範囲は米国連邦機関が承認するインチ・メートルねじの検査方法と審判(referee)方法です。Class 5 のしまりばめねじにも適用できます(1.1 節)。

まえがきによると、この節はもともと米国標準局(NBS)のねじハンドブック H28 の「第 20 節案」として、省庁間ねじ委員会がまとめたものでした。委員会が 1976 年 11 月に解散したあと、責任は米国一般調達局(GSA)に移りました。 初版は国防産業供給センター(DLA-IS)が作成し、米国国家規格のインチねじゲージ方式をインチとメートルの両方に当てはめ、方式の選び方と審判の指針を加えました。 その後の版は ASME B1.3 に合わせて改訂されています。20A 版は ANSI B1.3-1979 を ANSI/ASME B1.3M-1986 に置き換え、1994 年の 20B 版はそれをさらに ASME B1.3M-1992 に置き換えました。 H28/20B の 5.1.1.1 節は、三方式が ASME B1.3M-1992 によることを明記し、続く条文で各方式の管理範囲と、選び方、審判、測定器、校正の規則を述べています。このページは H28/20B の説明を扱い、B1.3 原文との逐条比較は行っていません。

第 4 節の最初の文がその要求です。UN、UNR、UNJ、M、MJ ねじのそれぞれの用途について、適切な検査方法を指定しなければならない。ねじの呼びのそばに毎回書く必要はなく、調達文書のどこか(仕様書、図面、入札書類など)に一般注記を一つ置けば足ります。 選び方は 5.1.2 節にあります。ほとんどのねじの用途では全特性の検査は要らないので、最終用途にとって重要な特性で選び、検査のコストを「各方式に固有の不確かさが招きうるコスト」と比べる。 この一文は、三つの方式の違いが厳しさの段階だけではなく、それぞれ別の不確かさを残すことだと示しています。どこが違うのかは、三つの定義を並べると見えてきます。

三つの方式の違いは、最小実体側にある

三つの方式の定義は、前半がまったく同じです。どれも「標準ゲージ要素の長さの範囲で、最大実体の限界において機能寸法(functional size)を管理し、互換的な組立てを確保する」。最大実体側とは、通りゲージ(GO)が受け持つ側です。おねじではいちばん太く、めねじではいちばん細い限界で、これを超えた部品は組み立てられません。 違いはすべて後半、つまり最小実体側(おねじではいちばん細く、めねじではいちばん太い、ねじ山がいちばん薄くなる側)と、ねじ山形状の各要素にあります。

FED-STD-H28/20B 5.1.3.1、5.1.4.1、5.1.5.1 の三つの定義を並べたもの(当サイト整理、用語は原文の直訳)
管理する項目System 21System 22System 23
最大実体の限界での機能寸法あり(標準ゲージ要素の長さの範囲)同左同左
最小実体側NOT-GO 機能径(functional diameter)、またはめねじの HI、おねじの LO 機能径とされる特性を管理。これらの機能ゲージは、ねじ山形状のばらつきが小さいとき、最小実体寸法限界を「ある程度」管理する完全ねじ部の全長にわたって最小実体寸法の限界を管理System 22 と同じ
リード、フランク角、テーパ、真円度この定義では各偏差の大きさの管理を定めていない上記の限界内に収める。大きさは個別に管理しない大きさをさらに管理する
UNJ、MJ おねじの谷底の丸み半径と、丸みをもつ谷底部の小径この定義には明記なしありあり
測定値この定義には明記なしこの定義には明記なし要求することを推奨(5.1.1.1)

System 21 の欄の原文はこうです。「These functional gages provide some control at the minimum material limit when there is little variation in thread form characteristics such as lead, flank angle, taper and roundness.」 表題の一文はここから来ています。System 21 で止まりゲージが役に立たないわけではありません。ただ、規格自身がその働きに二つの限定をつけています。「ある程度」であること、そしてねじ山形状のばらつきが小さいことが条件であることです。 System 22 はこの条件を外し、完全ねじ部の全長にわたって最小実体寸法を管理することを直接求めます。System 23 はさらに、リード、フランク角、テーパ、真円度の大きさまで管理し、測定値の提出を求めることを勧めています。

見落としやすい違いが表の下の二行にあります。UNJ と MJ のおねじの特徴は谷底の丸みを管理することです。System 22 と 23 の定義には谷底の丸み半径と、丸みをもつ谷底部の小径(rounded root minor diameter)の管理が書かれていますが、System 21 の定義には明記されていません。 ただし、この三つの定義だけでは、System 21 の全要求(ASME B1.3 の表)や個別の調達文書が追加で管理しているかまでは確認できません。UNJ を指定して System 21 を組み合わせるときは、この点を確かめておく価値があります(三つの条文を比べた当サイトの読みで、規格がこの言い方をしているわけではありません)。

「ある程度」を数字に置いてみる

なぜ止まりゲージは「ある程度」しか管理できないのでしょうか。鍵は「機能寸法」という言葉です。通りゲージも止まりゲージもねじなので、判定には部品の有効径と、ゲージが接触する範囲内のリード、フランク角、テーパ、真円度の偏差がともに影響します。それらが合わさってはめ合わせたときに現れる寸法が、実効有効径(functional diameter、総合有効径とも呼ばれます)です。通りと止まりでは接触長さも山形も違うので、影響の程度はそれぞれの接触条件で考える必要があります。 この考え方は公差表に「ピッチ」の欄はありませんで ISO の用語に沿って取り上げました。H28/20B 自身も、機能寸法と実際の有効径がずれることを示す数字を載せています。 校正表 XX.1〜XX.3 の注 (e) は、最適径(best size)の球状接触子で測っためねじの有効径が、ぴったりはまるマスターねじプラグゲージ、または固定した指示ゲージのセグメントを介して間接的に求めた値より 0.0001〜0.0002 インチ(0.0025〜0.005 mm)大きくなるとしています。これらのマスターやセグメントの有効径は、最適径の測定ワイヤで測ったものです。規格はその差を、マスター等の機能寸法と、「避けられない」小さなリード、フランク角、テーパ、真円度のばらつきに帰しています。

この差はどのくらいの大きさでしょうか。規格が 5.7.1 節で挙げる例は 1/4-28 UNF-3A のおねじで、有効径の公差は 0.0025 インチ(約 0.064 mm)です。0.0001〜0.0002 インチはこの公差の 4〜8% にあたります(当サイトの換算)。 この数値は特定のマスター測定条件についてのもので、一般の生産品の偏差量を示すものではありません。示しているのは、校正の基準になるマスターでさえ、機能寸法と有効径が分かれるということです。

仮の例で二つの方式の違いを見てみます(以下の数字はすべて仕組みを説明するための仮定で、規格のデータではありません)。同じ 1/4-28 UNF-3A のおねじで、有効径の公差幅は 0.0025 インチとします。

  • ねじ A:実際の有効径は公差域の中央にあり、ねじ山形状の誤差も小さい。通りは入り、止まりは入らない。ほかの検査対象特性も合格と仮定すれば、どちらの方式でも合格になり、その判定は正しい。
  • ねじ B:実際の有効径はすでに下限より 0.0003 インチ小さく、ねじ山が薄すぎる。ところがリードに累積誤差があり、通りゲージの接触範囲での実効有効径は実際の有効径より 0.0008 インチ大きい。計算するとこの実効有効径は下限より 0.0005 インチ上にあり、最大実体の内側なので、通りゲージは入る(ほかの干渉要因と操作は適切と仮定)。

ねじ B を System 21 の止まりゲージで測った結果は、どちらに転ぶか分かりません。止まりゲージが見ているのもまた「機能」径で、B は「形状のばらつきが小さい」という前提を満たしていません。止まりゲージの接触範囲のリード誤差でも B が実際より大きく振る舞えば、止まりゲージが入らず合格と判定される可能性があります。見逃すかどうかは止まりゲージの接触範囲内の誤差しだいで、通りゲージの 0.0008 インチをそのまま当てはめることはできません(5.1.3.1 の条件文から当サイトが推論したもので、規格はこの例を挙げていません)。 System 22 は完全ねじ部の全長にわたって最小実体寸法を管理することを求めるので、ねじ山の実際の厚さが下限を割っていないかを別に確かめることになります。H28/20B の校正表には、局所的なねじ溝の寸法を測れる測定器として、「thread groove diameter」形のスナップゲージの接触子や最適径の測定ワイヤが並んでいます。校正表が示すのはこれらの測定器があることと校正の要求で、どの方式にどの測定器を使うかは、当サイトが読んでいない ASME B1.3 の表によります。 これらの接触子は主にねじ溝付近の局所的な寸法を捉え、何山にもまたがる機能ゲージのように長い範囲のはめ合いの効果を直接は反映しません。三針法は片側に 2 本、反対側に 1 本の測定ワイヤを置いてワイヤ越しの寸法を測ります。累積リード誤差の影響は比較的受けにくいものの、局所形状、リード角、測定力、接触条件の影響は残ります(測定器の原理についての当サイトの説明で、規格の条文ではありません)。

逆に、数字で通りゲージを置き換えることもできません。規格は 5.1.6.1 節の注で「最大実体を確かめる通りねじゲージとまったく同等の測定方法は存在しない」と書いています。近似値は有効径、テーパ、真円度、フランク角、リード、つる巻き線経路の単一要素測定から計算できますが、あくまで近似です。 だから三つの方式はどれも最大実体側の機能寸法の管理を残しています(測定器はリングゲージでも、スナップゲージのセグメントやロールでもよく、5.1.6.1 により取り決めで別の装置にすることもできます)。最小実体側を別に測るかどうかが、方式どうしの選択になっているのです。 表題に戻ると、ねじゲージに合格したことが示すのは、ねじ B が組み立てられるということで、有効径が公差内にあることではありません。仮定上、B の実際の有効径はすでに下限を下回っています。指定する検査方式によって変わるのは、その寸法外れを検出・確認できるかどうかで、外れているという事実は変わりません。

規格はどの製品にどの方式を勧めているか

System 21 が不確かさを残すのなら、どんなときにそれを受け入れてよいのか。5.1.3.2 節は System 21 を勧める条件を並べていて、どれか一つに当てはまればよいとしています。以下は 1994 年 12 月 21 日の変更通知第 1 号で一項目が加わったあとの形です。

  1. ねじに特定の機械的強度が要らない、またはねじの強度要求が材料強度と寸法限界、あるいはねじの強度試験のどちらによっても指定されていない。
  2. 機械的性質がすべて指定され、ねじの機械的性質試験が求められ、その試験がはめ合うねじによるせん断と、はりとしての曲げ荷重をねじにかける。つまりおねじは製品のままの引張試験、ナットは製品のままの保証荷重試験を行う。
  3. 製品ねじの有効径、大径、小径、または谷底形状について、寸法測定値による合否判定を必要としない(変更通知第 1 号で追加)。
  4. 標準の既製の汎用締結部品で、受け入れられると判断される場合。
  5. めねじの呼び寸法が 0.190 インチ(規格の括弧書きでは 5 mm)未満。

b の理屈は読む価値があります。以下は選定理由についての当サイトの解釈です。製品のままの引張試験や保証荷重試験をするなら、ねじ山が十分厚いかどうかはその試験で試されます。最小実体側の測定を一つ省くリスクを、強度試験が一部埋めるわけです。ただし 5.1.3.2 b 自体は試験頻度を定めず、強度試験を個々の製品の有効径測定と同一視してもいません。 同じ項目の後半には制限がもう一つあります。ねじにロック要素があるときは、ロックトルクの値と試験を指定し、しかも System 22 または 23 で検査したはめ合いねじで試験しなければなりません。 理由は書かれていません。当サイトの推論では、ロックトルクは相手ねじの実際の寸法に敏感で、相手側の寸法が不確かだと試験結果を読み解けなくなるからです。プリベリングトルクの読み方はデータシートのプリベリングトルクは上限であって、足す数字ではないを参照してください。

System 23 を勧める条件は三つです(5.1.5.2)。ねじの各要素の偏差の程度を知る必要がある場合(通常は特殊な用途)、ある要素のばらつきが製品やその用途に与える影響を研究する場合、そしてねじの破損の調査と解析です。

System 22 の条件は一文だけです(5.1.4.2)。5.1.3.2 の System 21 の条件にも、5.1.5.2 の System 23 の条件にも該当しない場合、System 22 を勧める。この書き方に従えば、H28/20B の論理では二組の条件のどちらにも当てはまらないときに System 22 に落ち着き、System 21 は 5.1.3.2 のいずれかに当てはまるときに勧められる選択肢です(条文の構造についての当サイトの読みです)。 ただ、d の「標準の既製の汎用締結部品」はかなり広く、実際にどれだけの製品が System 21 になっているのか、規格にはデータがありません。

この分け方は、当サイトが読んだ別の文書と整合します。NASA の締結部品受入れ規格 NASA-STD-8739.14 は ASME B1.3-2007 を引用し、もっとも重要なレベル I では System 22 による全数検査を、レベル II と III では System 21 または System 22 による抜取りを求めています。詳しくはNASA の締結部品受入れ規格は、最も重要なレベル I に受入れ時の引張試験を必須としていないをご覧ください。 H28/20B にも小ロットに応じた条項があります(5.1.6.2)。小ロットで抜取りと破壊的な強度試験が現実的でないときは、調達文書に従い当事者が合意すれば、System 22 または 23 による全数検査に置き換えられます。

争いになったら、どのゲージが決めるのか

方式を決めたあとにも、現実的な問題が残ります。供給者はスナップゲージ、買い手はリングゲージを使い、結果が食い違ったらどうするか。5.6.1 節の答えはこうです。三つの方式はどれも複数の種類のゲージを認めており、受入れをめぐる争いでは、指定された方式が認めるどのゲージを使ってもよい。ただし、そのゲージが公差内にあることが条件です。 ゲージはおねじ用の表 XX.1、めねじ用の表 XX.2 の校正要求を満たし、それを確かめる設定ゲージは表 XX.3 を満たさなければなりません。きちんとした校正記録がないときは、審判に使うゲージを先に校正して公差内であることを確かめます(5.9.3)。 つまり 5.6.1 は、特定の種類のゲージを常に優先するとは定めていません。審判用のゲージは指定方式で認められ、該当する校正要求を満たしている必要があります。

指示ゲージと測定器には 10% のルールもあります(5.7.1)。最小目盛は製品の特性公差の 10% 以下、精度は ±10% 以内。規格の例は先ほどの 1/4-28 UNF-3A で、有効径の公差 0.0025 インチに対して最小目盛は 0.00025 インチ(約 0.0064 mm、当サイトの換算)、精度は ±0.00025 インチです。 繰返し性も同じ比率です(5.7.4)。設定基準の同じ位置で繰り返し測り、読みの幅が製品ねじの特性公差の 10% を超えてはいけません。測る位置はできるかぎり前端、中央、後端の近くで、軸のまわりに何点か取ります(5.7.5)。

現場で飛ばされがちな規定もいくつかあります。通り、止まり、HI、LO のゲージと手持ちの測定器は軽い手の力でしか使えません(5.6.4)。止まりゲージを力でねじ込んでも判定になりません。光学投影による検査には、ピッチに応じた最低倍率があります。1 インチあたり 14 山までは 20 倍、14〜40 山は 50 倍、40 山以上は 100 倍です(5.6.3)。 ゲージ自体も摩耗します。5.9.1 節の注は、校正報告書の日付はゲージの信頼性の尺度とは限らないと書いています。きれいな検査室で丁寧に使えば何年も校正状態を保つ一方、校正したばかりの新しいゲージでも、使い方が悪かったり研磨性や腐食性の環境で使ったりすれば、数時間で公差から外れることがあります。

最後の二つは、ゲージ判定の境界を引いています。工程内ではさまざまなゲージや製造方法で管理してよいが、最終製品は指定された方式に適合しなければならない(5.4)。製品ねじの山形が変形または変更されている場合、たとえばある種のゆるみ止めでは、ゲージ判定は「決め手にならない」ので、該当する仕様に従い、ねじ山にせん断をかける引張または疲労の性能試験を行います(5.3.1)。 測定値については、5.6.2 節がこう書いています。測定値は、寸法限界から外れた部品の合否を調達側が判断する手段になる。ただし測定装置の使用が義務になるのは、特に要求されたときだけです。測定値の保存や報告書の提出は別の話で、この節は定めていません。

図面に書く:公差クラスのあとの括弧

第 4 節がねじの用途ごとに検査方法の指定を求めていることは先に触れました。5.5 節はその書き方を三つ示しています。調達文書に一般注記を一つ置く、個々のねじの呼びに表示する、あるいは両方を使い、一般注記で大半のねじをまとめて個別表示で例外を扱う、の三つです。 個別表示の規則は、公差クラスのあとに方式番号を括弧で書くこと。標準の方式を変更したときは番号のあとに「S」をつけます。詳細は ASME B1.3M-1992 の第 7 節によるとされ、そこには例がありますが、当サイトは原文を読んでいません。

この文に従えば、System 22 を指定する個別表示は 1/4-28 UNF-3A (22)、変更した方式なら (22S) と書けます(5.5 節の文言から当サイトが組み立てた例で、規格に印刷された例ではありません)。 一般注記には規格が示す原文があります。「Acceptability of screw threads shall be in accordance with FED-STD-H28/20, System __」。空欄に方式番号を入れます。規格は、一般注記で引用するのは ASME B1.3 ではなく FED-STD-H28/20 だと断っています。

必要な検査が三つの標準方式のどれとも合わないときは、5.1.1.2 節のやり方に従います。まず標準の方式を一つ選び、ASME B1.3M-1992 の表 1 または表 2 から追加のねじ特性とゲージを指定する。これが上の「S」です。

買い手の側で持ち帰れる四つのこと

以下は当サイトの読みで、H28/20B が一般の買い手に向けて書いた勧めではありません。この規格の対象は米国連邦機関の調達です。

  1. 公差クラスは受入れ方法ではない。3A や 6g だけを書いて方式を書かなければ、「合格」の意味が両者で食い違うことがあります。H28/20B 第 4 節は検査方法の指定を「しなければならない」こととして書いており、一般注記一つで文書全体を覆えます。
  2. ねじゲージ合格が示すのは組み立てられることで、ねじ山が十分厚いことではない。System 21 の最小実体側の管理を、規格自身が「ある程度」と書き、ねじ山形状のばらつきが小さい条件のもとに置いています。最小実体寸法が用途上重要な場合は、各選定条件に従って System 22、23、または変更方式を検討します。5.1.3.2 b の全要件を満たす場合には、System 21 も推奨対象です。機械的性質と試験の要件に加え、該当する場合はロックトルク試験の条件も満たす必要があります。
  3. UNJ、MJ を指定するなら、谷底の丸みを何が管理しているかを確かめる。三つの定義を突き合わせると、谷底の丸み半径と丸みをもつ谷底部の小径は System 22 と 23 の定義に明記され、System 21 の定義には明記されていません。全要求は ASME B1.3 や調達文書で確認します。
  4. 数字が欲しければ、はっきり書く。測定装置の使用が義務になるのは特に要求したときだけで(5.6.2)、System 23 でも測定値の要求は「推奨」にとどまり、保存や報告書の提出はここでは定められていません。トレーサビリティのために読みを残したいなら、調達文書に自分で書く必要があります。

このページで言えないこと

このページは FED-STD-H28/20B(1994-03-10)とその変更通知第 1 号(1994-12-21)の全文を読んでいます。どちらも everyspec のサイトにあるスキャンで、引用した条文は光学文字認識で読み取り、ページ画像と一ページずつ照合しました。 H28/20B の根拠である ASME B1.3M-1992 と、その後の ASME B1.3 の版は、原文を読んでいません。各方式が要求するゲージと特性の完全な表(B1.3 の表 1、表 2)、受入れ基準(第 6 節)、表示の例(第 7 節)は、H28/20B がそれらをどう引用しているかだけを書いています。 everyspec は第三者のミラーサイトで、この規格を現行(Active)と表示していますが、当サイトは米国国防総省の公式規格データベースで現在の状態を確かめておらず、今日の米国政府調達がこれに従っているかどうかも判断しません。 ねじ A、B の数字は仮定です。B の場合に止まりゲージが誤判定しうること、溝一つに接する測定子がリード誤差の影響を受けにくいことは、条文と測定器の原理からの当サイトの推論です。有効径公差のミリ換算と百分率は当サイトの計算です。 ISO 1502 のメートルねじゲージ方式とこの三方式の対応は扱っていません。このページは、維勳が特定のゲージや検査能力を持つことを示すものでもありません。

この記事は手順 2、ねじを扱います。全体の順序は相手材、ねじ、頭部、駆動部、表面処理、書類で、これを崩すと微調整ではなく手直しになる理由はねじの決め方にあります。

よくある質問

System 21 と System 22 はどこが違うのですか?

FED-STD-H28/20B によると、どちらも標準ゲージ要素の長さの範囲で最大実体の限界の機能寸法を管理します。使用するゲージと方法は、指定方式と適用規定に従います。違いは最小実体側です。System 21 は止まりゲージ(または HI、LO 機能径)に頼り、規格は、リード、フランク角、テーパ、真円度のばらつきが小さい場合にそれらが最小実体寸法限界を「ある程度」管理すると書いています。System 22 は完全ねじ部の全長にわたって最小実体寸法を管理することを求めます。UNJ、MJ おねじの谷底の丸み半径と丸みをもつ谷底部の小径も、System 22 と 23 の定義にだけ明記されています。

標準の既製ねじなら System 21 でよいのですか?

H28/20B 5.1.3.2 節は、「標準の既製の汎用締結部品で、受け入れられると判断される場合」を System 21 を勧める条件の一つに挙げています。その他の条件も 5.1.3.2 a〜e の全文に従って判断します。b の機械的性質と試験の要件(機械的性質がすべて指定され、はめ合うねじによるせん断とはりとしての曲げ荷重をかける製品のままの引張試験や保証荷重試験を行い、ロック要素があればロックトルク試験の条件もある)、c の有効径、大径、小径、谷底形状について測定値が要らないこと、e のめねじ呼び寸法 0.190 インチ未満を省略しないでください。System 21 と System 23(5.1.5.2)の条件のどちらにも当てはまらなければ、規格は System 22 を勧めています。受け入れられるかどうかは、調達側が用途に照らして判断することを当サイトは勧めます。

測定値で通りゲージを置き換えられますか?

規格は、完全には置き換えられないとしています。5.1.6.1 節の注は、最大実体を確かめる通りねじゲージとまったく同等の測定方法は存在しないと書き、近似値は有効径、テーパ、真円度、フランク角、リード、つる巻き線経路の単一要素測定から計算できるとしています。小ロットや非標準寸法でゲージが経済的でないときは、当事者が別の測定装置を取り決められます。

図面ではゲージ方式をどう指定しますか?

H28/20B 5.5 節によると、調達文書に一般注記を置く、個々のねじの呼びで公差クラスのあとに方式番号を括弧で書く(方式を変更したときは「S」をつける)、またはその両方を使う、のいずれかです。一般注記の原文は「Acceptability of screw threads shall be in accordance with FED-STD-H28/20, System __」です。表示の詳しい書き方と例は H28/20B が引用する ASME B1.3M-1992 の第 7 節にあり、当サイトは原文を読んでいません。

参考資料

三つの方式の定義と選び方は FED-STD-H28/20B の 5.1.1〜5.1.6 節(5.1.3.2 は変更通知第 1 号による修正後)、指定のしかたは第 4 節と 5.5 節、審判と測定器の規則は 5.3、5.4、5.6、5.7、5.9 節、マスター測定条件での機能寸法と有効径のずれは表 XX.1〜XX.3 の注 (e)(その測定条件についての記述で、一般の部品の一定の差ではありません)、沿革はまえがきによります。規格はスキャンなので、光学文字認識で全文を読み、引用した条文はページ画像で確かめました。ミリ換算と百分率は当サイトの計算、ねじ A、B は仮定の例、止まりゲージの誤判定の可能性と単一溝の測定器についての説明は当サイトの推論で、「買い手の側で持ち帰れる四つのこと」は当サイトの読みであって規格の要求ではありません。

お問い合わせ

お見積りの際は、ねじの呼びと公差クラス、表面処理(めっきをゲージ検査の前に行うか後に行うか)、調達文書が指定するねじの受入れ方法(どの規格を引用するか、どのゲージ方式か、測定値が必要か)をお知らせください。受入れ方法は、お客様の図面と調達文書に従います。

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