ボルトがどれだけ軸力を失ってよいかを書いた規則があり、その数字はおそらく予想とは違う
継手がどれだけ締付け力を失ったら誰かが手を打つべきか。そう尋ねると、ほとんどの文書は黙る。本サイトのねじが緩む理由についての頁も、機構は詳しく書きながら、しきい値には決してたどり着かなかった。出典に無かったからである。そのしきい値が法として書き下されている場所がある。しかもそれは考えうるかぎり最も落ち着かない現場だ。下で働く人の頭上に、岩の天井を支えているボルトである。
坑内天盤ボルトの規則から、すでに設置されたボルトについて。 測定したボルトの過半数が 「do not maintain at least 70 percent of the minimum torque or tension specified in the roof control plan, 50 percent if the roof bolt plates bear against wood」 (天盤管理計画に定める最小トルク又は張力の七十パーセントを保っていない。 ボルトのプレートが木に当たる場合は五十パーセント)であるか、 「have exceeded the maximum specified torque or tension by 50 percent」 (定められた最大値を五十パーセント超えている)場合、是正措置が要求される。
その七十パーセントを他のいかなる継手にも持ち出してはならない。 これは米国の坑内炭鉱に関する連邦規則であり、その百分率が測っているのは その鉱山自身の承認された計画に書かれた最小値である。 フランジにも、車輪にも、機械のフレームにも、移せるところは一つも無い。 本頁が報告するのは一つの規則が何を書いているかである。 採鉱、天盤支保、検査、締付けのいかなる助言も示さず、 当社はその産業への供給者でもない。
本稿は掲示板の問いから来ていない。 許容される軸力損失についての問いを三通り検索したが何も出なかったため、 本サイト自身の取りこぼしから出発している。 通常の情報源が使えないときに過去二度そうしたのと同じやり方である。 本サイトが通常用いるブラウザ側の道具は接続できないままである。
この文書と、それが珍しい理由
米国連邦規則集の第 30 編第 75 部 Subpart C は Roof Support(天盤支保)と題されている。 本サイトの数え方では二十の条番号からなり、 本稿が用いたのは § 75.204「Roof bolting」である。 沿革の注記には、1988 年に公布され、1990 年と 1998 年に改正されたと記されている。
本サイトがその公開規則インターフェースで連邦規則を読むのはこれが三度目であり、 この編に入るのは初めてである。前の二度は労働安全規則の二つの部分で、そのうち 一つはクレーンが手を離す前に何本のボルトが入っていなければならないかの規則を扱った。 そこで書いたことは本稿では繰り返さない。
この規則が一頁に値するのは、その中の数字の密度である。 多くのファスナー文書はどれだけ締めるかを定め、そのあと何が起きるかについては黙る。 この規則は設置も、抜取りも、保持も、記録も、そしてドリルビットまでも定めている。
施工しながら、四本に一本
保持の規則の前に設置の規則があり、その抜取り率は多くの産業が重いと感じるだろう。 各天盤ボルト施工サイクルにおいて、 各ドリルヘッドで設置された最初の緊張ボルトは、設置直後に実際のトルク又は張力を測定する。 そのあとは、使用中の各ドリルヘッドごとに、 設置四本につき少なくとも一本を測定する。
本サイトの計算では、これは工程内二十五パーセントの検査であり、 しかもドリルヘッドごとに数え直される。 ヘッドの多い機械が同じ標本を薄く引き延ばすことは許されない。 測定したボルトのいずれかが計画の範囲を外れれば、是正措置が続く。
その範囲自体は規則の中に無い。鉱山の天盤管理計画の中にあり、規則は二方向からそれを縛る。 設置時のトルク又は張力の範囲は 「shall not exceed the yield point of the roof bolt nor anchorage capacity of the strata」、天盤ボルトの降伏点も、地層の定着能力も超えてはならない。 天井が二つ、一つはファスナーの中に、もう一つは岩の中にあり、低いほうが効く。
あとでもう一度、十本に一本
続く部分には、多くのファスナー実務に対応するものが無い。 二十四時間のいずれかの時間帯に石炭を産出した作業場所では、 すでに設置された機械定着式の緊張ボルトを、十本につき少なくとも一本測定する。 範囲も定められている。前進する各区画において、 最後の開放連絡坑道の外側の隅から切羽までである。
合否の基準は冒頭に引いた一節である。よく読むと三つが際立つ。
- 下限があり、それは定められた最小値に対する百分率である。七十パーセント、プレートが木に当たる場合は五十パーセント。木は圧縮され続けるからである
- 上限もある。定められた最大値を五十パーセント超えることも不合格である。締めすぎは余得ではなく欠陥である
- 引き金は測定したボルトの過半数であって、一本ではない。低い読みが一つあっても手続は始まらず、半数を超えて初めて始まる
本サイトの計算では、すでに天盤にあるボルトの合格帯は 最小値の七十パーセントから最大値の百五十パーセントまでであり、 プレートが木に当たるときは下限が五十パーセントに下がる。 広い帯であり、しかも書き下されている。書き下されていることこそが稀なのである。
測定は非公式なものではない。事業者又はその指名した者が 署名と日付で証明し、証明は少なくとも一年保存され、 長官の権限ある代表者と鉱夫の代表者に提示できるようにされる。
目標ではなく、証明としてのトルク
緊張しないグラウトボルトには別の規則があり、簡潔さの小さな傑作である。 各サイクルで設置される最初の非緊張グラウトボルトは、 最初の一列が設置された時点又はその直後に試験される。もしそれが 「does not withstand at least 150 foot-pounds of torque without rotating in the hole」、すなわち百五十フィートポンドのトルクに耐えず孔の中で回るなら、 是正措置が取られる。
その百五十は締付けの数字ではない。誰もそこへ到達しようとしていない。 レンチが当てられるのはグラウトが効いたかどうかを知るためであり、 ボルトは動かないことによって合格する。 トルク仕様のように見える数字が、定着部への証明荷重として働いている。
この規則に無いものにも目を向ける価値がある。 本サイトの数え方では、この subpart のどこにも resin(樹脂)という語が現れない。 その区分は、それを行う化学物質ではなく、それが何をするか、 すなわち非緊張でグラウトされている、によって命名されている。 同じ勘所は他所でも見た。 ある整備文書が、使用回数ではなく測定によってロックナットを判定していたのがそれである。
プレート、座金、ビット、そして角度
この条の残りは、ファスナーが決して系の全体ではないことを思い出させる。
- すべての天盤ボルトに支圧プレートをしっかり設置する。天盤に直に当てる場合は六インチ角以上又は同等、天盤が堅固で剥落しにくい場合は五インチ角でもよい。木材又は金属材料と併用する場合は四インチ角以上。三年以上存続する区域でプレートと天盤の間に用いる木材は、劣化を抑えるため処理しなければならない
- 座金は等級ではなく形状で定められている。用いる場合、座金は天盤ボルトの頭部及び支圧プレートの形状に適合しなければならない。硬さも、厚さも、区分も現れない
- ドリルビットに公差がある。仕上げビットは、用いる定着具について製造業者が推奨する孔径のプラスマイナス 0,030 インチ以内でなければならず、別個の仕上げビットを用いる場合は他のビットと区別できなければならない
- 五度を超えると角度補償装置が要求される。角度は支圧プレートに対する垂直方向から測る
最後の一つの形は見覚えがある。斜めに入ったファスナーは能力を少し失うのではなく、 継手が何をしているかを変えてしまう。だからこそ 斜めに打たれたねじは継手を締めるのではなく動かすのである。 ここでは規則が境界を五度に置き、現場判断ではなく金物で直すことを求めている。
もう一つ、その精密さゆえに引いておきたい禁止がある。支保配置の中の緊張ボルトは 「shall not be used to anchor trailing cables or used for any other purpose that could affect the tension of the bolt」、 トレーリングケーブルの定着にも、ボルトの張力に影響しうる他のいかなる用途にも用いてはならない。 それでいてケーブルや風管、電話線を吊ることは、 「which do not place sudden loads on the bolts are permitted」、 突発的な荷重を与えないものであれば許される。 境界は吊るか吊らないかではない。定常荷重か突発荷重かである。
読めなかったもの
三つの欠落を、埋めずに書き出しておく。
天盤管理計画は公開文書ではなく、本サイトは持っていない。 この規則の中のトルクと張力の数字はすべて、 地区管理官が承認した鉱山ごとの計画にある数値に対する相対値である。 報告できるのは百分率であって、それが掛かる値ではない。
ASTM F432-95 は読んでいない。 規則は、その規格が扱う天盤ボルト及び附属品について、 それに従って製造され試験されたという製造業者の証明を事業者が取得し、 長官の代表者及び鉱夫の代表者に提示できるようにすることを求めている。 だがその規格自体は有料の壁の向こうにあり、その運営者は以前も本サイトを拒んだ。 したがってその内容はここでは一切要約していない。 その規格が扱わない材料も、地区管理官が実証又は試験に基づいて承認すれば使用でき、 その試験の間は 「access to the test area shall be limited to persons necessary to conduct the test」、試験区域への立入りは試験の実施に必要な者に限られる。
読んだのは一つの subpart の中の一条である。 隣接する仮設支保、柱回収、ロングウォール方式、計画の承認基準の各条は読んでおらず、 対照のため次条の間隔規定をいくつか見たにとどまる。
本稿が確かめたこと、確かめていないこと
- 軸力損失の明文のしきい値は存在する。一つの規則の中、一種類のボルトについて。定められた最小値の七十パーセント、プレートが木に当たる場合は五十パーセント
- 同じ規則が上限も定める。定められた最大値の五十パーセント超であり、締めすぎもまた欠陥である
- 措置の引き金は標本の過半数であって、一つの読みではない
- 設置時はドリルヘッドごとに四本に一本、各ヘッドの最初の一本は即時測定、その後の保持検査は十本に一本
- 測定は署名と日付で証明され、少なくとも一年保存される
- グラウトボルトは百五十フィートポンドで回らないことによって証明される。それは試験であって締付けの数字ではない
- これらの数字はどれも移せない。特定の規則、特定の種類のボルト、岩でできた特定の天井、そして本サイトが見ていない計画の中の値に対する百分率に属している
この頁の本当の用途は数字ではなく、答えの形である。 どれだけ失ってよいかという問いは答えうるものだった。 ただし誰かが決めざるをえなかった場所においてのみである。 定められた範囲、それに対する下限と上限の百分率、抜取り率、過半数の規則、そして署名。 この問いを避ける文書は、たいてい六つとも同時に避けている。
同じ立法の伝統は、動くことが前提の継手では正反対の要求を生む。 レール継目のボルトはレールが滑れるように締められ、 その規則は torque という語を一度も使わない。
この記事は六つの手順のどれか一つには収まりません。手順をまたいで出てくるか、組み付けたあとに出てくる話です。ここに行き着く判断がどこで下されているかはねじの決め方にまとめてあります。
よくある質問
ボルトはどれだけ軸力を失ってよいのですか。
一般に、公表されたファスナー文書はそれを述べません。ここで見つかった例外は坑内炭鉱の天盤ボルトに関する連邦規則で、抜き取ったボルトの過半数が鉱山の天盤管理計画に定める最小トルク又は張力の七十パーセント(プレートが木に当たる場合は五十パーセント)を保っていない場合に是正措置を要求します。その数字はその規則に属し、他の継手には移せません。
その七十パーセントを自分の継手に使えますか。
いいえ。岩の天盤を支える特定の種類のボルトについての米国の規則であり、百分率は規制当局が承認した鉱山ごとの計画に書かれた最小値に対して測られ、さらに抜取り方式と過半数判定が付随します。本頁はいかなる用途についても締付けや検査の助言を示しません。
同じ規則は締めすぎも制限していますか。
しています。測定したボルトの過半数が、定められた最大トルク又は張力を五十パーセント超えている場合にも是正措置が要求されます。別に、設置時の範囲そのものが天盤ボルトの降伏点も地層の定着能力も超えてはなりません。
何本のボルトが検査されるのですか。
二つの異なる率があります。設置時は、各ドリルヘッドで設置された最初の緊張ボルトを直ちに測定し、以後はヘッドごとに四本につき少なくとも一本。すでに設置されたものについては、二十四時間のいずれかの時間帯に石炭を産出した作業場所で、機械定着式の緊張ボルトを十本につき少なくとも一本、前進する各区画の定められた範囲にわたって測定します。
一本緩んでいれば措置になりますか。
保持の規則ではなりません。測定したボルトの過半数が基準を満たさない場合に是正措置が続く、と書かれています。設置時の文言は異なり、測定したボルトのいずれかが定められた範囲を外れれば是正措置が取られます。
百五十フィートポンドは何のためですか。
証明であって目標ではありません。各サイクルの最初の非緊張グラウトボルトが最初の一列の設置時又は直後に試験され、孔の中で回ることなく少なくとも百五十フィートポンドのトルクに耐えなければなりません。誰もその値まで締めておらず、ボルトは動かないことで合格します。
規則は座金について何と述べていますか。
天盤ボルトに座金を用いる場合、座金は天盤ボルトの頭部及び支圧プレートの形状に適合しなければならない、とだけ述べています。硬さも厚さも区分も現れません。
支圧プレートに寸法はありますか。
あり、何に当たるかで変わります。坑内天盤に直に当てる場合は六インチ角以上又は同等、天盤が堅固で剥落しにくい場合は五インチ角。木材又は金属材料と併用する場合は四インチ角以上。三年以上存続する区域でプレートと天盤の間に用いる木材は、劣化を抑えるため処理しなければなりません。
斜めに設置することについて規定はありますか。
緊張天盤ボルトを支圧プレートに対する垂直方向から五度を超える角度で設置する場合、角度補償装置を用いなければなりません。
実際のトルク値はどこから来るのですか。
鉱山の天盤管理計画からで、それは地区管理官が承認した鉱山ごとの文書です。規則はその計画に対する百分率を定め範囲を縛りますが、値そのものは含みません。本サイトはそうした計画を持たず、そこからのトルク値も報告しません。
参考資料
§ 75.204 はその編の最新の版で公開規則インターフェースから全文を読み、対照のため § 75.205 も読んだ。本サイトがそのインターフェースを用いるのは三度目であり、この編に入るのは初めてである。本稿は掲示板の問いから来ていない。許容される軸力損失についての問いを三通り検索したが何も出なかったため、通常の情報源が使えないときに過去二度そうしたのと同じく、本サイト自身の取りこぼしから出発している。本サイトが通常用いるブラウザ側の道具は使えないままである。以下は本サイトが自分で数え、計算したものであり、規則が述べていることではない。Subpart C が二十の条番号からなること。四本に一本が二十五パーセントであり、ドリルヘッドごとに数え直されること。保持の合格帯が最小値の七十パーセントから最大値の百五十パーセントであること。そして subpart のどこにも resin という語が現れないこと。ASTM F432-95 は読んでいない。有料の壁の向こうにあり、その運営者は以前も本サイトを拒んだ。規則がそれを引用し、それに対する製造業者の証明を求めているという事実を超えて、その内容はここに現れない。天盤管理計画は一つも見ておらず、そこからのトルク値も張力値も本稿には現れない。現れるのは、規則がそれらの値に課す百分率だけである。この subpart の他の条は読んでいない。本頁は採鉱、天盤支保、検査、締付けのいかなる助言も示さず、設備やファスナーの銘柄も挙げない。そして七十パーセントという数字を他のいかなる種類の継手にも持ち出してはならない。
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